おとり効果 (Decoy Effect)

製品/値段等で複数の選択肢がある時に、おとりの選択肢を設けることで、ユーザーにとって他の選択肢がより魅力的に感じさせる誘導手法です。このため、デコイ効果は「非対称支配効果」とも呼ばれます。

おとり効果 Decoy Effect UX 例 ポップコーン 比較

おとり効果がなぜ効果があるのか

デコイ効果が機能する理由は、選択肢を比較する際、人は相対的な価値に基づいて決断を下すことが一般的であり、絶対的な価値ではなく、選択肢間の相対的な違いに焦点を当てるためです。デコイ効果を使用することで、ユーザーに特定の選択肢を選ぶ可能性を高めることができます。

おとり効果の参考例

https://www.youtube.com/watch?v=Cly52LqFh44

iPhone11は価格が$699で、安さが売りです。iPhone11 Pro Maxは価格が$1099で、性能が良いことが売りです。Appleは、これらの選択肢にデコイとなるiPhone11 Proを設定し、価格が$999で性能がMaxに比べて少し劣ることを強調することで、消費者にiPhone11 Pro MaxのコストパフォーマンスとiPhone11の安さを同時に感じさせることができます。結果として、消費者はiPhone11とiPhone11 Pro Maxのいずれかを選ぶ可能性が高くなります。

参照:Tracking the decoy: maximizing the decoy effect through sequential experimentation (2016)

記事の著者
松下村塾 代表 : ウルフ松陰    Twitter
グロース戦略、グロースデザイン、データ分析の専門家。松下村塾株式会社の代表として、国内外の企業にグロース戦略、施策設計、UXデザイン、アナリティクス活用、データドリブン育成をサポート。2016年にグッドデザイン賞受賞。
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